12月の映画まとめログ(2025)
今月はシリーズものスリラーや近いジャンルのスリラー、新作ホラーなど観ました。結構濃密、ハズレほぼなしでしたね。やっぱり良い作品は一定期間空くとまた観たくなりますよね。
※この記事ではネタバレを避け、個人視聴ログとして簡単な感想のみをまとめています。レビュー⭐評価はしていません。あくまでも個人の印象です。
※一部の作品については、別館にてネタバレ込みで深掘りトークを行っています。
興味のある方は、別館「ホラー館」ラベルをご覧ください。
■ CUBE(1997・カナダ)
監督:ヴィンチェンゾ・ナタリ
【あらすじ(ネタバレなし)】
正体不明の立方体状迷宮に閉じ込められた男女が、出口を求めて部屋を移動していく。
各部屋には致死性の罠が仕掛けられており、数字と論理だけが生存の鍵となる。
閉鎖空間で浮き彫りになる人間性と不信感が、じわじわと恐怖を増幅させていく。
▶️感想:
何度観ても緊張感!箱の怖さに色々な憶測が交錯し不安感が強くなる、なにか新たな発見あっても心的に前進しにくいむしろ不安が強くなったり。主人公を据えず、誰がどういう立ち位置でどうなるか予想もできないところが引き込まれる。低予算でこういう作りになったらしいけど、素晴らしいですね。これぞソリッドシチュエーションスリラーの金字塔!
■ CUBE²(2002・カナダ)
監督:アンジェイ・セクラ
【あらすじ(ネタバレなし)】
再び迷宮に囚われた人々は、前作とは異なる“時間”と“空間”の歪みに直面する。
物理法則すら信用できない状況の中で、脱出の糸口を探るが、事態はより混迷を深めていく。
SF要素を強め、概念的な恐怖へと舵を切った続編。
▶️感想:
今回は全3作一気観です。2作目!かなりSF感の強いCUBEで、戸惑う人もいるかも。でも、CUBEはCUBE!恐怖の傾向が前作とは別の角度になっててまた新鮮。CUBEの謎が前作より少し判明してきますが、謎は謎!
■ CUBE ZERO(2004・カナダ)
監督:アーニー・バーバラッシュ
【あらすじ(ネタバレなし)】
巨大迷宮を外部から監視・管理する側の視点が描かれる前日譚。
なぜCUBEは存在するのか、誰が何のために動かしているのかが徐々に示されていく。
シリーズ全体の世界観を補完する一作。
▶️感想:
ラスト3作目。時系列的には1番最初になりますね。CUBEに閉じ込められた側でなく、管理する側目線が主軸かな。果たしてCUBEはなんなのか!?解明される?されない?まだご覧になってない方はご期待ください。
■ ソウ(2004・アメリカ)
監督:ジェームズ・ワン
【あらすじ(ネタバレなし)】
薄暗い部屋で目覚めた二人の男は、見知らぬ状況と死体に囲まれていた。
彼らを支配するのは「生きる価値」を試すゲームを仕掛ける謎の人物。
選択と時間制限が極限の心理戦を生む、密室スリラーの代表作。
▶️感想:
スリラー攻めですよ~今月はこのシリーズ3作目まで観ました。低予算ですよね、基本密室ですし。でもとにかく上手い。CUBEに負けない緊迫感。クライマックスの精神がピークに達するあたりは、ハラハラドキドキ!そしてまさかまさかの結末!まぁきくらげは初見のときに予想できてましたけどね!
■ ソウ2(2005・アメリカ)
監督:ダーレン・リン・バウズマン
【あらすじ(ネタバレなし)】
複数の人間が一斉に“ゲーム”へと巻き込まれ、より大規模な試練が始まる。
制限時間と毒、そして過去の罪が参加者たちを追い詰めていく。
物語は単なる脱出劇から、連鎖する因果関係へと広がっていく。
▶️感想:
2作目!仕掛人のやり口はほぼシリーズ一貫して同じなので、視聴する側も心構えができてて考察前提で観ますから、スリラーなだけでなくミステリー要素も構成されてて面白い。終盤、おっと?おっと?おっとぉ!?ええぇええええ!?って初見さんはなるはず。この結末がソウの魅力ですよね。
■ ソウ3(2006・アメリカ)
監督:ダーレン・リン・バウズマン
【あらすじ(ネタバレなし)】
死に瀕したジグソウの最終計画が動き出す。
復讐、贖罪、許しといった感情が絡み合い、ゲームはより残酷な選択を迫る。
シリーズの一つの節目となる、感情面を強く押し出した一作。
▶️感想:
3作目!2作観た人ならスムーズに世界観に入っていける。生還の試練を頑張る登場人物には、「あー!ダメ!そのパターンは!」って教えてあげたくなりますね、っていうくらいには先が読めます。が、読めるからつまらないなんてことはなくて、意外性はしっかり毎回変化球きますので、たるまず楽しめますよ。節目、ある種の終わり、ではあるが続くんだなこれが!ちゃんとシリーズとして続けるに無理くりがないです。
■ モールス(2010・アメリカ)
監督:マーク・ジェンキン
【あらすじ(ネタバレなし)】
孤独な少年が出会ったのは、雪深い街に越してきた不思議な少女だった。
奇妙な事件が頻発する中で、彼女の正体と二人の関係性が明らかになっていく。
静かな映像美と残酷さが同居する、異色のホラー・ドラマ。
▶️感想:
なんというか、一口に言うと、『綺麗で切ない、でも優しいお話』です。ネタバレしないように語るのがとても難しい、ただ、わりとすぐに彼女の正体は視聴者にわかります。どう展開していくのかな?そういうのに期待すると楽しめます。『ブラム・ストーカー』ではないけど、あー、そういう…って感じです。
■ マッド・マウス ミッキーとミニー(2024・アメリカ)
監督:ジェイミー・ベイリー
【あらすじ(ネタバレなし)】
有名キャラクターを想起させる存在が、狂気的な殺戮者として描かれるスラッシャーホラー。
閉鎖空間で若者たちが次々と追い詰められていく。
著作権解禁を背景に生まれた、話題性重視の問題作。
▶️感想:
はい、期待はまったくしてなかったけど予想よりも酷かったです。グロに力入れてた感はあったけど、でもそんなにいうほど凝ってない。ストーリーも中身ぐちゃぐちゃ。ツッコミところが悪い意味で多すぎる。なによりミッキーがほぼ関係ない。
■ ブギーマン(2023・アメリカ)
監督:ロブ・サヴェッジ
【あらすじ(ネタバレなし)】
家族を襲った悲劇の後、暗闇に潜む“何か”が姿を現し始める。
恐怖は光の届かない場所で増幅し、子どもたちの心を蝕んでいく。
スティーヴン・キング原作らしい心理的恐怖が中心のホラー。
▶️感想:
怪物系の多いスティーヴン・キング作品。こちらも怪物系です、ってとこまでは言ってもセーフと思う。この作品は怖い怖い、というより面白い!ですかね。登場人物たちを応援したくなります。『IT』よりもずっとライトなので観やすいかと思います。
■ プラットフォーム(2019・スペイン)
監督:ガルデル・ガステル=ウルティア
【あらすじ(ネタバレなし)】
縦に積み重なった施設で、上から降りてくる食事を奪い合う囚人たち。
階層によって生死が分かれる不条理なシステムが、人間の本性を露わにする。
社会構造を強烈に風刺したディストピアスリラー。
▶️感想:
こういうスリラー系ばかり観た今月。この作品もまた、たまに観たくなる。メッセージ性は、観ればわかるってくらいわかりやすいかと。ただそれだけ。伝えたいことをこういう形で伝えてくる、そういう作品。夢も希望もない社会、本当に終わってる?きっとまだやれることはある。
■ 事故物件ゾク 恐い間取り(2023・日本)
監督:中田秀夫
【あらすじ(ネタバレなし)】
実話怪談をベースにした「事故物件」シリーズの続編。
住むだけで怪異に巻き込まれる部屋と、そこに関わる人々の恐怖体験が描かれる。
実録風演出を強めた構成で、不安感を煽るJホラー。
▶️感想:
個人的には前作よりも面白かったなって思いました。ドラマ仕立てなのが良かったかな。前作よりもゴリゴリ心霊現象でてきます、が、怖いってほどのものではないので前作同様にビギナーさん向け。Jホラーって、『世にも奇妙な物語』がセーフな人はたいがい観れますよ。
■ スティーヴン・キング エイジ・オブ・パンデミック(2024)
監督:ジョン・スー
【あらすじ(ネタバレなし)】
致死率の高いウイルスが蔓延した世界で、生き残った人々の行動が描かれる。
文明崩壊後の社会と人間関係を通して、恐怖と希望が交錯する。
パンデミックという現実的テーマを扱ったスリラー作品。
▶️感想:
何回か映像化されてるそうですが、きくらげはこれしか観たことありません。これもまたスティーヴン・キングらしいホラーでスリラー。観る人に親切かな。人間模様がわかりやすく展開も読みやすい、けどちゃんと最後までたるまない。吹き替え版も観たのですが、和多田美咲さん、伊藤かな恵さん、すごく合ってた!
■ ハウスバウンド(2014・ニュージーランド)
監督:ジェラルド・ジョンストン
【あらすじ(ネタバレなし)】
保護観察中の女性が、母親と共に不気味な家での生活を強いられる。
幽霊の存在を信じる母と、懐疑的な娘の間で怪現象が次第に現実味を帯びていく。
ホラーとコメディを巧みに融合させた異色作。
▶️感想:
こちら、きくらげ激推しの隠れた名作。『ミーガン』の監督の初期の頃の作品ですね。
予告編やトレーラーでもわかる範囲でですが、ホラー?スリラー?ミステリー?なんぞ?っていう二転三転するストーリーで、視聴者の思考を揺さぶります。考えながら観ていくとどんどん引き込まれ、クライマックスですべてが明らかに。結末がすっごくきくらげ好みで、ワッショーイ!って気分になります。
というわけで、2025年12月、本年最後の映画は名作スリラー多めでした。
忙しい師走、ただでさえ神経すり減るのに何故こんなに神経すり減るスリラーを観たくなるという、我ながら奇異だな……
今年はちょっと観すぎたから来年は抑えめに、もうちょい厳選していこうかな。
本年もお付き合いありがとうございました。
今月観た映画でもう少し踏み込んだ話は別館にまとめています↓
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