腸管外合併症について箇条書きにておさらいします。
IBDはお腹の病気ではありますが、それ以前に自己免疫疾患のため、全身あらゆる部位に『腸管外合併症』が起こることがあります。
特に多い合併症をご紹介します。
①関節痛、関節炎
IBDは関節痛や関節炎になりやすいです。寛解期でも痛みがでることもあります。ステロイド等の薬の副作用で起きることもありますが、原因がはっきりしないものも多いです。主に末梢性脊椎関節炎などがありますが、治療はとくにしません。一過性であることが多く、酷ければ鎮痛薬を内服しますが、根治させるような治療はありません。
また、稀ですが指定難病の関節炎を併発してしまうこともあります。
関節リウマチと違い、関節炎では骨の破壊は起きませんので誤認識しないよう気をつけましょう。
②アフタ性口内炎
クローン病とベーチェット病に強くみられる症状です。アフタ性口内炎は口の内側や舌・唇・歯茎などにできやすく、複数個できることも多いく、また治るまでの時間もかかります、痛みが強く食事がとりにくくなります。寛解期でもしばしばできます。
栄養療法と休息・睡眠をしっかりとってなるべく早く治るようにしましょう。
③骨粗鬆症
IBDは短腸症候群でなくても吸収が悪く骨粗鬆症になりやすいです。骨密度も低くなりやすく骨質も悪くなりやすいので脆弱性骨折のリスクが高いです。
骨量の減少を抑え骨密度を増やし骨折を予防するお薬や、ビタミンDや葉酸などのサプリメントで治療します。
④胆のう炎、膵炎
クローン病では「胆石」の合併症が、健常者に比べて2倍程度高いことがわかっています。お腹の動きが悪く胆汁が停滞したりすると細菌感染が起こり胆のう炎になったりします。胆管ドレナージ術をして外に排出する必要があります。
膵炎は胆石であったり薬の副作用や自己免疫異常であったり原因が様々ですが自覚症状があまりないので気付きにくいです。血液検査で確認します。
⑤尿路結石
総して『尿路結石』と呼び、『腎臓結石』、『尿路結石』、『膀胱結石』、『尿道結石』があります。
IBDはとくにできやすく、腸管切除した方や骨粗鬆症の方もできやすいです。
結石が大きい場合、粉砕法で砕いて取り除く必要があります。
水分を多く摂る等をして予防をしましょう。
⑥眼病変
『上強膜炎』、『強膜炎』、『ぶどう膜炎』、『虹彩炎』などがあります。治療は基本的にステロイド点眼薬です。
まとめ
お腹のことばかりに意識が向いてしまい、他の不調のことはつい面倒くさがって、「あー今日も調子悪い・・・」で愚痴るだけで何もしない悪癖が私たちには付きやすいです。
他の不調がIBDと関連あるかどうか、いつも考えるよう心がけましょう。そしてどんな不調もとにかく主治医に相談するのです。
関連あるかないかを判断できるのは医師のみです。
症状が悪化してからでは遅いので、とにかく早め早めに処置ができるようにしましょう。
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