免疫力って、結局なんだろう?

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『免疫』って、なんなんでしょうね?

一通りの記事を閲覧くださった方々はモヤモヤしてるところがあると思います。

本来、身体を守ってくれるはずなのに自分を攻撃したり、そんな不具合があるのに外敵が侵入したらちゃんと闘ってくれるし、というかそもそも『免疫力』の高い低いとかなにでわかるんだろう。

様々な疑問が浮かんでいることと思います。

今回はそんな免疫について、イメージのしやすい喩え話でご説明したいと思います。

 

『免疫力』という言葉が誤解を招く

免疫』については、その単語の使い方1つとっても扱いが難しいと感じています。

というのも、免疫について正しく説明できるのはやはりドクター級の方だけなのです。

プロにしかわからない・説明ができないような難しい言葉と意味』を、一般人に説明できる素人は、それはもはや素人ではありませんよね。

いくら医療の一端を担っていた私でもとても難しいです。というかまったく完璧とは程遠いです。

世間一般ではこの難しい言葉と役割を簡潔にわかりやすくするために、『免疫力が高い・低い』という表現を用います。

私はこれが非常に誤解を招く表現だと思っています。

※かといって代わりになる表現方法があるのかというと、ちょっと思いつきませんが・・・

免疫力に高い低いは確かに有りますが、それのみで説明できることではないんですよね。

 

免疫とは?

免疫とは、『免疫機構』全体のことを指します。免疫機構とは様々な物質が複雑に連携を取り合い、外敵に対し2億パターン以上の戦術を持つ、『自己防衛機構』です。

免疫は単体で仕事しているのではなく、『免疫システム』で働いているという解釈が妥当と思います。

では『免疫力が高い・低いの表現のなにが誤解を招くの?』というと、そもそも免疫力という言葉自体も扱いが難しいからです。

免疫力、すなわち免疫機構の強さとは闘いに勝てるだけの力の強度ですよね。

よく『免疫力が低い』とか『下がっている』とか、そういうときに『食べるもの』ですとか『免疫力を上げる方法』ですとかたくさん見聞きしますけど、

免疫力が病的なレベルで下がることはそうそうありません。

普通に食べて普通に仕事して普通にそこそこ動いてて普通に睡眠がとれていれば、そうそう下がることはありません。

ではどういうときに下がるのかと言いますと、たとえばインフルエンザに感染したあと。

タミフルを早い段階で服用できれば症状は二三日で収まりますが、遅かった場合は1週間くらいは寝込むことになります。

インフルエンザはそれほどまでに強敵です。ですから闘いのあとは消耗しきっているので、免疫の働きは弱く、風邪を引いてしまうことがあるのです。

こういうとき、『免疫力が低い・下がっている』という表現は適正かと思います。

こうして免疫力が下がる理由としては、胃炎や胃潰瘍が起こるレベルの強い慢性的なストレスですとか、大腸ポリープができまくるほどの暴飲暴食ですとか慢性的な睡眠不足などが挙げられます。

 

つまり病気になるような生活してたら、そりゃ身体も弱ってくるし、免疫力も下がるというものです。

このように、普通ではない状態でない限りは、それほど神経質に免疫力の向上など考えなくても機能は標準的範囲に維持できているのです。

 

 免疫の異常って?

それでは私たち免疫に異常がある疾患の場合ですが、

これまでお話してきたように私たちの疾患は身体という本国を守るはずの自衛隊が、クーデターを起こして自国を攻撃している状態』です。

よく誤解されるのが前述の説明の通り、

免疫力が高いすぎるからそうなるの?

免疫力が低いのが原因なの?

のような質問を多く耳にします。

私たちの疾患は『免疫力が高い・低い』ではなく、『免疫機構が正常に働いていない、システムバグです。

とくに腸管でのリンパ球の働きがなんらかの理由で過剰になっていて攻撃している。

ですので、高い低いという質問をされると少々答え方に悩んでしまいます。そもそも説明が難しいのが免疫機構ですから。

ただ、確かに結果的には低いとみるのも間違いではないかもです。

というのは、免疫機構のシステムバグでまともに機能していないのなら、弱い、すなわち低いと見方によってはといえなくもないかもですし。

けれどもじゃあ免疫力が高くなるようにしたらいいのかというと、まったくそうではありません。

免疫力を高めるということはクーデターを起こしている自衛隊の攻撃力が上がるということ。より自滅ルートですね。

ですから私たちの疾患の治療法としては、結局のところ『免疫力を抑え込む治療』となります。

治すことができないのなら、攻撃力を下げてあげてダメージを極力減らすしかない。

ということです。

結果的に、免疫を抑制する治療を受けている場合は免疫力が低い状態になります

ですが、また話が戻ってしまいますがそもそもデフォルトでの免疫力の強度は高い低いはとくにありません。

その証拠に血液検査でも健常者と同じように体内で闘いがあれば白血球の値は高まり、闘いがなければ正常値と、数値の変動は健常者と変わりありませんので、やはり『システムバグ』としか言いようがないと私は思っています。

とてもややこしいですよね。

ですので、健常者の方は免疫力を維持するために当たり前のような健康的思考さえあれば大丈夫です。神経質になる必要はありません。

高い低いを気にして特別なにかをするより普通に常識的な生活を心掛けていればよいのです。高い・低いという言葉にあまり惑わされずに。

そして私たちは、免疫機構の理解をなるべく深めるよう努め、自分がしている治療についての理解もしっかりと深めていきましょう。わからないことは先生に何でも何度でも聞く!です。

 

さて、『免疫』というものについて、私の説明でなんとなく理解できたでしょうか?

勿論、プロ視点では正確ではないと思いますが、免疫システムというものの、あくまでもイメージが頭にできたら幸いです。

 

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