夏がくる!IBDと夏対策・脱水症状

IBDの暮らしと健康
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『IBDと夏対策・脱水症状』

だいぶ暑くなってきましたね。もうじき夏到来です。

夏といえばIBDが気をつけなければならないことがたくさんあります。中でも脱水症状と熱中症、消耗による病態悪化が特に注意が必要なことですね。

今回は脱水症と夏対策のお話をしていきたいと思います。

 

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『脱水症状』

ご存知の通り、身体の水分は外から取り入れる(飲水や食事)水分と、腸管内の腸液の分泌と再吸収、腎臓でのろ過と再吸収、そして発汗や排尿など排泄による外へ出す水分、それらが一定に保たれることで体内の体液はバランスをとっています。

脱水症状はこのバランスが崩れ体液が減少したときに起こります。

IBDは下痢をしやすいので、腸管の水分の再吸収がされる前に排泄してしまう下痢は、脱水症状の原因になります。

その他にも腸閉塞などによる嘔吐や、強い潰瘍による腸管出血や粘血便があったりしますと、脱水だけでなく貧血にもなります。

とくに気をつけたいのが腸閉塞ですね。腸閉塞の予防にはフードブロッケージになる食品を避け、消化の良い低残渣食になりますが、水分をしっかりとることも予防になります。

夏場の発汗などで身体の水分量が下がり腸閉塞気味になりますと、吐き気が強くなり嘔吐し、より脱水になり、完全な腸閉塞になってしまいますので、注意が必要です。

IBDに限ったことではありませんが、発汗、下痢、嘔吐、多尿、出血、これら体外へ出ていく水分量を減らすことと、しっかりと水分の経口補給をすることが脱水症状の予防に肝要になります。

 

症状

軽度であれば、めまい・ふらつき、中等度で頭痛・悪寒、高度では意識障害や痙攣などが起こります。

中等度以上になりますと、汗や尿の量が極端に減少し、体温が上がっていき、熱中症を引き起こしてしまいます。

また、特に重度の場合では、全身の臓器血流が減ると臓器不全などを引きおこしショック状態となり、命の危険があります。

 

夏バテっぽい?そう感じたら注意

脱水症状には、自覚症状がでる前段階の『前脱水』という状態があります。体液の3%が失われると脱水症状が顕れますが、前脱水は体液の1~2%が失われた状態です。症状として見過ごしやすいのが、『だるい・ぼーっとする・食欲がない・二日酔いみたいな感触』、です。

これらは単に暑さによる「夏バテかなぁ」と思うだけで特に対策をしないで見過ごしがちです。

前脱水の段階できちんと水分補給をすることが脱水症の予防になりますので、何パーセントとかは覚えなくてよいですが「夏バテかな?」と思ったらそれはもう脱水のはじまりと思って早期に対応するのが大切です。

 

口の中でもわかる脱水状態

  • 口の中に水気がなくパサついてる
  • 舌が赤い
  • 舌に亀裂がある
  • 舌に白い苔のようなもので覆われてる

※とくに下の二項目は素人でもわかりやすいと思います。見覚えある方もいるでしょう。

私のように短腸で慢性的に水分が足りていない方の場合口の中のパサつきは顕著かと思います。

無意識のうちに口の中の唾液をなんとか集めようと、口をもちゃもちゃと動かしていたり、まるで飴玉を舐めているかのような舌の動きをしてたりします。

ご高齢の方でもよく見受けられますよね。

足りてない状態なので補水をしっかりしましょうね。

 

予防

IBDの場合、効率的な水分補給、これに尽きます

ここで大切なのが『効率』ですね。健常者の場合でしたら果物ですとかジュースでもお茶でもたいていなんでも水分として吸収できますが、下痢や短腸など、健常者より脱水になりやすい私たちは、水分が外へ出ていくのを防ぎにくいので、より効率良くしっかりと補給によって水分を補っていくことが肝要になります。

しかし、この水分補給もまた、健常者よりも難しいです。

短腸である方は勿論ですが、そうでない方でもお腹に炎症を抱えていては吸収効率も悪く、また多飲水は下痢を誘発しやすくなるためです。

そのため、水分ならなんでも飲みまくればイイ、というわけではなく、やお茶やコーヒーなどよりも、電解質(ナトリウムなど)を含むスポーツドリンクなどが適しています。

しかし、スポーツドリンクは糖分が多く糖の摂りすぎにもなりやすいです。また、人工甘味料が使われている低カロリーやカロリーオフのスポーツドリンクでは下痢を起こしやすいです。

そのため、IBDでは補給の選択肢がかなり絞られてしまうことが難点です。

適切な補水は、糖とナトリウムのバランスのとれた水分が望ましいです。糖とナトリウムが1:2程度の割合ですと、体液に近い組成となり、水分の吸収効率が高まります。

体液に近ければ近いほど、吸収効率は高く、市販品ですと、『消費者庁許可個別評価型病者用食品』である大塚製薬さんの『OS-1』が望ましいです。家や職場に常備しておくと万が一のときに心強いですね。

補水量は、外へ出ていく水分量によって変わりますが、最低でも1日500mlは嗜好品飲料(ジュースやお茶)でなく補水液で水分を補給しましょう。

脱水加減によって自分に合わせて増量し適切量摂取が望ましいです。

※私は短腸なので夏場は1500mlは経口補水液です。

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消費者庁許可個別評価型病者用食品という扱いではありませんが、赤ちゃんの滋養糖などでお馴染みのmeijiさんからも経口補水液は販売されています。OS-1より安価ですね。

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理想的な経口補水液

商品としては『OS-1』が最も良いことはご存知かと思いますが、

「じゃあ他にはどんなのがいいの?」、「割合とかわからない」

小難しいこと普段から考えてられませんよね。

ここからは私の体験でのオススメ話になりますが、まず人工甘味料を使ってるゼロカロリー商品はNG。避けます。

『ポ◯リスエット』は人工甘味料を使っていないので良いのですが、糖が多過ぎます。

なので、私はポ◯リスエットは『3倍以上に希釈』して日常飲んでました。(まだ短腸になる前まで)

味の好みもありますから、嗜好品として飲むときは2倍くらい、補水として飲むときは4倍くらいに希釈しています。色々と試しましたがこれくらいが今の私の身体にはちょうどいい感触はしました。

ソルティライチ5倍濃縮液』も販売されていて、これはとても安価で済むので重宝しています。私は『7~8倍希釈』で補水液として飲んでいました。

嗜好品として飲む記載された希釈濃度よりもずっと薄いので、使う量が少なく、作れる量も多くなるので、コスパがとても良いですのでオススメです。

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経口補水液を自作してみよう

少し面倒ですが、経口補水液は自作できます。一番お金がかからないので自作するのも1つの手ですね。

・作り方

水1L

砂糖40g

塩3g

これをしっかり溶かして混ぜるだけ。ぬるま湯くらいでやると作りやすいですね。

ポッカレモンなどレモン果汁を50mlくらい加えるとクエン酸もとれてより良いですが、なくてもOKです。

100円ショップの500mlボトルに移して2本。2L作って1度に500mlボトル4本作って冷蔵庫に入れておくと少し手間が省けて効率が良いですね。

 

まとめ

ありきたりな説明しかできませんでしたが、用心は大事。

夏本番がくる前に今一度自分に合った補給方法を確認して、これからに備えましょう。

次回は熱中症のお話をしますね

 

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