今回からはクローン病の自覚症状と『診断』のお話をしていきます。
軽症の時期はクローン病とわからない程度の症状なので、発症しているかの判定も難しくなります。
どうなったら病気を疑うべきか?いつどのタイミングで受診するべきか?そんな目安となるお話をしていきます。
では『診断』についてです。
どうなったら病気を疑うべき?受診する見極め
まず自覚症状がないと受診することもありませんよね。その自覚症状ですが、風邪による下痢か、感染症による胃腸炎か、ストレスか、単に脂っこいものを食べたからか、いずれにせよ発熱と腹痛は最初のうちはIBDだとは思いません。そもそもIBDを知らない方のほうが多いですし。
ですので最初のうちは症状が軽くとも、慢性化し次第に悪化していってしまいます。
口内炎、肛門から膿がでたり腫れる、体重がどんどん減少していく、といった症状がありましたら状況は変わってきますが、発熱と腹痛と下痢だけでしたら放置してしまうこともしばしばあるかと思います。
※『体重減少』がありましたらかなり危険です。IBDでなくともなにが潜んでいるのかわかりませんのでしっかり調べてもらいましょう!
1ヶ月に2kg以上減少がみられましたら要チェックです。
1週間と続いていっこうに良くならない場合に病院にいくかと思いますが、この時点では普通のクリニックの内科あたりを受診することになるでしょう。
診断はやはり風邪やウイルス性の胃腸炎や、強いストレスのせいと診断されることが多く、胃腸薬を処方されます。
薬を飲んで2週間してもいっこうに良くならなくて再度受診しますと、先生も首をかしげます。専門医ではないのでなにが原因かわからないのです。
それでも「これはおかしい!」と直感する先生は、血液検査と胃カメラを薦めてきます。
是非ともこのタイミングで受けたいところです。
ですが、できれば消化器専門の病院で検査したいですよね。
この機に総合病院に紹介状を買いてもらえば、IBDの発見には比較的早くたどり着けます。
ですがたいていは通院しているクリニックでそのまま検査をすることになるでしょう。
そして検査結果ですが、多くは胃カメラでは異常が診られません。せいぜい逆流性食道炎気味とか、少し胃壁が荒れているとか、そんな程度です。
クローン病はあまり胃には異常がでないので、胃カメラで発見されることは少ないのです。
その程度なのに『何故こんなにも激しい痛みが続いているのか』、IBDの専門医でないと先生にもなかなかわからないのです。
もしクローン病による症状でしたら、血液検査のほうでは白血球、ヘモグロビン、CRPに異常が診られるはずです。
白血球の数値が異常に高い、そしてヘモグロビン値が尋常じゃないほど低い(極度の貧血)、加えてCRP(炎症反応)が異常に高い。
これが意味することは、『見えないどこかで出血を伴う大きな炎症が起きている』です。
たとえば、肺炎、急性虫垂炎、がん、など。そしてIBDです。
※加えて前述の通り体重減少がありますと大きな病魔の可能性はかなり高くなります。
これらの検査で「これはいかん!早急に総合病院で精密検査しなければ!」と判断できる先生ですと幸いです。
その場で診断書を書いてくれてすぐに総合病院へ受診できるよう手配してくれます。
ですが、胃カメラ、血液検査までやっても、首をかしげるだけで胃腸薬を処方し経過を観察するという判断をする先生も、少なくありません。
それだけ気付くのが難しい病なのです。そうして死ぬほど危険な状態まで悪化してしまうこともあるのです。
昔はこのようにして原因不明の発熱と腹痛に悩まされ、病院を何件も変えて変えてやっと大きな総合病院で確定診断されるケースがほとんどで、それだけ発見が遅れ、症状も進行し、処置が後手後手にまわり手術を余儀なくされる場合が多かったです。
私もそうでした。私は4件目にしてクローン病と診断されましたが、病状がかなり悪く治療が困難だったため、最終的に現在までお世話になっている大学病院にて治療することになりました。計5件ですね。
そして大学病院で、発見があと1ヶ月遅かったら命はなかったといわれました。
このようなケースもあります。
ですが現在では難病指定病院でなくとも診断ができる病院も増えており、早期発見が十分可能となっております。
『普通じゃないな』、という自覚症状がありましたらすぐに消化器内科へ受診してください。確定診断はできなくても異常を察し、上の病院を必ず紹介してくれます。
もしも『原因もよくわからないのに胃薬だけの治療』が続くようでしたら、先生に遠慮せずに自ら紹介状を書いてもらうよう話しましょう。
総合病院は紹介状なしでは基本的に初診を受診できませんので、紹介状が必要になります。『IBD外来』という専門外来を持っている病院を探してみるのも良いかと思います。
『クローン病の確定診断に至るまで-②各種検査』に続きます。
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