栄養療法-③経腸栄養剤とは?

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やっとこの時がきました。これまでの記事でちらほら出てきた用語『経腸栄養剤』、食事療法と並び栄養療法の肝になります。

今回からは経腸栄養剤とはどんなものか、仕組みと役割について解説していきます。

 

経腸栄養剤とは?概要

経腸栄養剤』とは通称で、栄養士は学校では『濃厚流動食』と教わります(これは覚えなくても良いです)。読んで字のごとく『食事』なんですね。

これは、ドロドロの液体にした流動食で、これだけ摂取していれば生きていけるほどの完成度の食事の代替の栄養剤です。

まるでディストピア飯ですね。

見た目とテクスチャ的には、とろっとしたミルクティーみたいな感じです。

食事の代替品ですので『気付け』目的のエナジードリンクの類いとはまったくの別物になりますので誤認識しないよう気をつけてください。

クローン病の増悪・再燃の原因の1つは食事であることはお話した通りですが、厳しい制限の中で各種栄養素の適切量摂取は難しくなります。

経腸栄養剤は食事による影響を減らし消化器を守りつつ、必要な栄養素を補うための栄養剤です。

濃厚流動食には2タイプあり、自分で購入できる食品扱いの商品と、医師の処方が必要なお薬扱いの商品があります。前者は『栄養食』と総称され、後者が一般的に『栄養剤』と呼ばれるものですね。

食品扱いの商品は経口摂取目的ですのですごくたくさんのフレーバーがあります。どのような商品があるかは後述しますね。

対し、お薬扱いの商品は、鼻から管を胃まで入れて滴下して摂取したり、フレーバーがついているので普通に飲む経口摂取の両用が可能です。

口から飲んでもOK、カテーテルで滴下してもOKな食事の代替品ですね。

いずれにせよ、経腸栄養剤って表現したほうがどこでも通用するのでひとまとめに『経腸栄養剤』で覚えましょう

 

寛解期の栄養療法

寛解期では、緩めの制限の食事療法と在宅栄養療法(主に経腸栄養剤の経口摂取)、そして薬物療法で寛解を維持します。

これは寛解期という安定しているステージでも、食事のみにするよりも経腸栄養を併用したほうが再燃の確率が下がるということが確認されいるためです。

緩めの制限食を2/3、経腸栄養剤1/3、で1日に必要な栄養を摂取するのがおおむね目安になります。

※とても病態が安定している方は食事のみでも大丈夫です。見極め、判断は個人個人によりけり。

 

活動期での栄養療法

活動期では、絶食、あるいは厳しい食事制限による食事療法と栄養療法、そして薬物療法になりますが、寛解期との差は栄養摂取の面で割合でいえば大半が経腸栄養剤での栄養療法という点です。

厳しい制限食は、栄養を摂るという目的というより、消化吸収という通常のプロセスで腸を少しだけでも使うことと(腸を使わなければいけない理由は後述します)、食欲という欲求をいくらかでも満たすため、ストレスを軽減させるため、そうした精神衛生上の目的の部分が多いと思っていたほうが良いでしょう。栄養の大半は経腸栄養剤による栄養療法で賄います。

 

経腸栄養剤の種類

経腸栄養は成分栄養剤』と『消化態栄養剤』の二つに大別されます。

①成分栄養剤(完全消化態栄養剤)

②消化態栄養剤(半消化態栄養剤)

どういう違いか?というお話ですが、大雑把な表現になりますが字のごとく『完全に消化されている→消化器の仕事は吸収するだけ』のものが成分栄養剤で、『半分くらい消化されている→消化器は消化負担半分で吸収する』のが消化態栄養摂取です。

このように調整されているから、消化器の負担が少ないのですね。

 

次回、『栄養療法-④経腸栄養剤-①代表格【エレンタール】』に続きます。

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