クローン病にチートデイはある?

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『クローン病にチートデイはある?』

今回はSNSなどでビギナーさんがしばしば質問しているクローン病におけるチートデイの可否について、きくらげ個人の見解をお話したいと思います。
食事療法の考え方は人それぞれですし、個人差もまた大きいですから、ここでのお話は100%良いとか悪いとかの話ではありません。あくまでも、きくらげ個人の体験を元にした主観であることをご理解ください。

その上で、先に結論から言うと、私個人は【クローン病にチートデイは“あるかないか”で言えばあるが、基本的にはないものとして考えたほうが安全】と思っています。

 

チートデイとは?

あんまり説明する必要ないかもですが、前提を固定するためにGoogleAIの概要を載せておきます。

以下、GoogleAIより引用↓

チートデイとは、ダイエット中の食事制限中に「あえて好きなものを食べ、一時的に摂取カロリーを増やす日」のことです。英語の「cheat(だます)」が語源で、飢餓状態になった脳をだまし、代謝の低下や停滞期を防ぐ目的があります。また、ダイエット中のストレスを解消し、精神的なモチベーションを維持する効果も期待されます。

チートデイの主な目的と効果
代謝の活性化:摂取カロリーが減りすぎると体が省エネモードになり代謝が落ちるため、一時的にカロリーを補給して脳に「飢餓状態ではない」と認識させ、代謝を通常に戻します。
停滞期の打破:体重が減りにくくなる停滞期を抜け出すきっかけを作ります。
ストレスの軽減:好きなものを食べることで、ダイエットによるストレスを発散し、前向きな気持ちで継続しやすくします。

ポイントと注意点
計画的に行う:無計画な食べ過ぎ(ヤケ食い)ではなく、日々の食事制限とセットで戦略的に計画します。
食事制限をしている人向け:普段から厳しい食事制限をしている人が対象であり、制限をしていない人には不向きです。
頻度と量:週1回程度が目安で、体脂肪率が低い人ほど頻度を多く、高い人は間隔を空けるのが一般的です。中途半端な量では効果が出にくい場合もあります。
バランスも考慮:栄養バランスを考え、揚げ物やスイーツも取り入れつつ、食べ過ぎに注意し、翌日以降は調整します。

チートデイは、ダイエットを成功させるための「だまし討ち」のような戦略的な日であり、上手に活用することで効果的な減量をサポートします。

※GoogleAIの概要よりすべて引用。

 

という具合で、チートデイとは主にダイエット関連で使われる用語ですね。
上記のように苦しい食事制限でのストレス発散目的の部分が強く、これによりダイエット継続のモチベーション維持にも繋がります。
また、代謝コントロールの面が身体にとっては重要ですね。

では、そんなチートデイ、クローン病にはあるの?

 

クローン病のチートデイの可否

先にきくらげの主観を言いますと、【クローン病にチートデイはない】と思っていたほうが懸命、と思います。

ダイエットと同様に食事制限をしていることに変わりはありません。
しかし、ダイエットとは目的が明確に異なりますよね。

ダイエットではストレス発散、代謝コントロールと、メリットがしだかりとあり、導入する意味も大きいですが、クローン病の場合はまったくそうとは言えません。

クローン病の食事制限は、お腹を守るためにしていることです。
お腹を守りつつ適正な栄養を摂取するためのクローン病食や経腸栄養剤を用いた栄養療法があるわけですね。

そして、クローン病にとって最もお腹に良いことは、【なにも食べない】ことです。食べなければ食事によるダメージはゼロです。
勿論、これは「実際に何も食べないほうが良い」という意味ではありません。栄養を取らないこと自体がリスクになるため、だからこそ栄養療法や食事療法が存在します。

ともすると、クローン病のチートデイ、「望ましいとはとても言えない」であろうことは、わかりますよね。
唯一のメリットは、ストレス発散にはなる、というところでしょうか。

 

たまにはハメを外すこともある

チートデイという表現はここまでのお話した通りなのであんまり使いたくないので、ハメを外す日という言葉に置き換えてお話していきたいと思います。

ハメを外すこと自体は悪いとは一口には言えませんが、前提が2つあると思います。

①寛解していること
②飲食は無差別ではなく選ぶこと

①については当たり前なことですが、絶対条件と思っておいたほうが認識としては望ましいです。
活動期って、そもそも病態が悪い状態で、下痢、下血、激しい腹痛、発熱、瘻孔、痔瘻などがあり、手術になるかもしれない可能性も含んでいる状態です。
そんな状態でハメを外したら、一気に悪化してしまいますので、厳禁です。これはきくらげ個人の主観だけではなく、医師からも強く食事制限は言及されることですね。
なので、寛解していること、は大前提になりますね。

②について。寛解しているからといって無差別にガッツリなんでも食べて良い、というわけではありません。
たとえばイッパツで下血してしまうリスクのあるトウガラシなど辛い刺激物。健常者でさえ下血することもあるような食品は、避けたほうが懸命です。辛いものが大好きでも、少量くらいに留めておいたほうが安全でしょう。

その他、自分にとってのNG食品(これ食べると必ず激しい下痢になってしまう食品)、これらも避ける、あるいは少量に留めておいたほうが安全です。

寛解していても、ときにはお腹痛くなるし、とくには下痢をするものです。それは健常者よりも顕著に現れます。

寛解は完治ではなく、【症状が比較的落ち着いている状態】なだけなので、ハメを外しすぎるとお腹へのダメージが大きくなり、症状が悪化し、活動期へ移行する段階へ突入してしまう恐れがあることをご理解ください。

 

チートデイやっている人たくさんいる

ここまでチートデイの可否について、またその程度についてきくらげなりにお話してきましたが、実態として、患者さんの中には活動期だろうと寛解期だろうと、どちらの場合でもチートデイを設けている患者さんは実は少なくはありません。
結っっっ構、居ます。

考え方は人それぞれなので、一概に悪い、とは言えませんが、ただ勘違いしてはいけないのは、【やっている人がたくさんいる=やっても平気】というこでは決してありません。

やるならやるだけのリスクがあります。
やってる方の多くは、『後のことを覚悟の上』でやっている方な多いです。

つまり、あとでお腹痛くなったり下痢しまくったりすることをわかってて、覚悟して、ハメを外してる。
もうこういうのは自己判断・自己責任ですからね。他人がとやかく言っていいことではありませんね。

かくいうきくらげも、焼き肉ガッツリ食べるとき食べてますよ。あとで下痢しますけど覚悟の上です。
ただ、こういうことをする日は、当然のことその前後を大事にします。
つまり、

【ハメを外す→ダメージを与える】ので、たとえば朝食は軽めで消化によく優しい。昼食も同様。夕食でハメを外す。翌日の朝食はとらない。昼食も軽めで優しいもの。
のように、【ハメを外す前後でお腹を大事にすること、ハメを外した後はお腹をなるべく安静にすること

これをしっかり徹底しています。

 

まとめ

クローン病のチートデイ、あるかないかでいえば【有る】、といえるのでしょうけど、【望ましいとは決していえない】とは思います。

【精神的なメリットと身体のダメージの釣り合いが明らかに悪い】ですので、やるかやらないかでいえば【やらないほうがお腹にとっては良い】に決まってます。

しかし、人間ですからね、100で食事制限徹底しきることなんて難しいですよね。
大切なのはチートデイうんぬんではなくて、

①お腹に大きな悪影響を与えない範囲内で、ときには食べたいものを食べる。
②ハメを外して食べるときでも、加減はちゃんとする。
③食べたあとはお腹を安静にする。

この3つを満たす形で、食事を楽しみましょうね、というお話ですね。
これは私の主治医もよく口にしていました。

ダイエットとは違ってお腹にダメージしかないんだ、ということをしっかりとご理解ください。
ここをきちんと受け入れることができれば、自分なりに加減ができて、食生活をより豊かにしていけるかと思います。

 

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