栄養療法②望ましい栄養素と食品

クローン病
クローン病内科治療
この記事は約5分で読めます。

今回は望ましい栄養素と食品についてお話します。

制限するものの逆をいくと考えていただいて大丈夫かと思います。

①炭水化物

基本的に主食はおおむねなんでもOKです。ただし、消化しやすく柔らかめにすることをオススメします。

また脂質制限やたんぱく質制限があるので必要な熱量を摂りにくい傾向にありますので、(主食)炭水化物を中心にしていきます。

※過多ではありません。

・お餅は消化によく非常に理想的です。ご飯も望ましいですが、基本は柔らかめ、ステージによってはお粥です。

・玄米はビタミンも豊富で良いのですが、少し消化悪いので柔らかく炊くこととゆっくりよく噛むことが大切です。

・うどん、素麺などの麺類も柔らかめ、ラーメンはできれば避けたほうが望ましいです。

・人によってはパンが良くない場合もあります。(小麦のたんぱく質が抗原となる場合)試してみなければわかりませんね。

・コーンは消化に悪く繊維も多いので狭窄がある場合はさけたほうがよいでしょう。

・その他シリアルなどは、ビタミンや鉄などが強化されているので理想的ではありますが、やはり繊維か多いので狭窄のある形は避けたほうが望ましいです。ヨーグルトや豆乳などでふやかしたりすると、他の栄養素も補給できて望ましいです。

いずれの主食も、とにかくしっかり咀嚼することがなにより大切です。

ステージと体質にあった食べ方をしましょう。

 

②水溶性食物繊維

・難消化性食物繊維とは逆に、水溶性食物繊維は多く摂ります。

水溶性食物繊維のペクチンは便の水分を吸収し下痢を軽減してくれます。またクローン病は微量元素が不足しがちですので野菜や果物からビタミンやミネラルをしっかり摂りましょう。

・また、水溶性食物繊維は腸内細菌のご飯になってくれますので、腸内細菌環境を整える意味でも大切になります。(プレバイオティクス

・大根、人参などの根菜類やカボチャ、ブロッコリーやカリフラワーなどの花野菜など繊維が柔らかく望ましいです。

加えてより消化によくするために煮る、茹でるなど温野菜にして食べましょう。

狭窄が心配でしたらミキサーで細かくするとより安全です。

・野菜ジュースも手軽で毎日の習慣にするのも良いでしょう。

・ペクチンはバナナやリンゴ、モモなどに多く含まれていますが、前回お話しました通り抗原となる場合がありますので、よく注意しながら自分に合ったものを食べましょう。

 

③オリゴ糖

正直、わざわざ積極的に摂るような砂糖類ではないかと思いますが、オリゴ糖はビフィズス菌の増殖として有効なので砂糖類の中では優秀です。

ですが摂りすぎるとお腹がゆるくなるので体調みながら加減が必要です。

 

④油脂類

基本的に脂質制限ではありますが、脂質も必須栄養素ですので必ず摂ります。お腹にダメージが少なく抗炎症作用が確認されている油脂類など良質な油脂を摂ることが理想的です。

・前回お話しました通り動物性油脂やリノール酸系油脂n-6系:ベニバナ油、コーン油、大豆油など→普段調理に使うことはあまりないとは思います)は、炎症を亢進させてしまう可能性があるのでこれらは控えたいですね。

マーガリンショートニングといったトランス脂肪酸もLDLコレステロール値を上昇させHDLコレステロールを下げてしまいますので良質とは言い難いので控えます。

※バターやマーガリンに含まれるトランス脂肪酸は100gあたり2g未満なので決して多くはありませんし、制限しようと思って積極的に制限しなきゃならないほどのものではありません。

単純に脂質控えようと心がけていれば自ずとトランス脂肪酸の摂取量も下がりますので神経質にならなくて大丈夫です。

・一般的なオレイン酸系油脂(n-9系:オリーブ油、キャノーラ油など)は比較的安全です。加熱調理に向いています。

α-リノレン酸系油脂(n-3系:しそ油、えごま油など)は抗炎症作用がありますので理想的です。

・ココナッツオイルなどの中鎖脂肪酸(MCT)は消化吸収に大変優れていますが、家庭で常用しにくい油脂ではありますね。

※中鎖脂肪酸が優れてる理由は、難しい話になりますが、一般的なオレイン酸系のような長鎖脂肪酸に比べて分子量が小さいため、水になじみやすい特長があります。そのため、水に溶けやすい糖などと同様に、小腸から門脈を経由して直接肝臓に入り、分解されます。

一方、長鎖脂肪酸の油は小腸から消化・吸収されたあと、リンパ管や静脈を通って脂肪組織や筋肉、肝臓に運ばれ、必要に応じて分解・貯蔵されます。

このように消化・吸収後の経路が異なるため、中鎖脂肪酸は、一般的な油に比べて、約4倍も速く分解され、短時間でエネルギーになることが特長です。

少ない量で素早くエネルギーとして使える!です。

普段の食事で積極的に摂っていくことは難しいですが、中鎖脂肪酸を利用したエネルギー食はスポーツや医療の現場で用いられています

※n-3系は確かに抗炎症作用が確認されていますが、油脂は油脂ですので多く摂れば摂るほど良いというわけではありません。また薬物ほどの抗炎症作用は当然ありません。

※中鎖脂肪酸やn-3系、このあたりのことも、後述の経腸栄養剤で説明します。

 

⑤乳酸菌

ヨーグルトや発酵食品には多くのビフィズス菌や乳酸菌が含まれていますので望ましいです。(プロバイオティクス

②で説明しました通り、水溶性食物繊維を食べて増殖してくれますので併せて摂るようにしましょう。

 

こんなところでしょうか。後ほど簡単にまとめたものを投稿しますので、このあたりにしておきます。

 

次回は『栄養療法-③経腸栄養剤とは?』についてお話します。

カテゴリー『内科治療』はコチラ↓

内科治療

コメント

タイトルとURLをコピーしました