IBDと将来的根治の可能性と、きくらげメソッド再び

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『IBDと将来的根治の可能性と、きくらげメソッド再び』

前回、将来的には根治できるかも?そんな可能性のある最先端医療のお話をして、未来は明るいと締めくくりましたが、

今回は、きくらげメソッド再び。個人的には将来的根治にもあまり期待しない考え方とそのワケです。

※あくまで個人的には、です。

根治したい、根治できればイイなって誰もが思いますよね。

勿論、私もそうです。

ですがきくらげメソッドでお話した通り、『なんで?』や『根治したい』を深く考えることを望ましいとは個人的には思っていません。

そういうのはプロに任せて、私たちは日々のことを考え、前向きに生きていくのが良いと私は考えます。

 

根治の可能性がある治療法があっても、夢を見すぎない

「夢くらい見たってイイじゃんよ」って、きっとみなさん思うと思います。

私が夢を見すぎないよう自分を律するのは、2つ理由があります。

1つは、根治できる治療法が完成するのがいつになるかわからないから。

いつになるかわからないものを、まだかなぁ、まだかなぁ、早くできないかなぁ、そんなことを悶々と考えていては、どんどん気落してしまうと思うんです。

ストレスを自ら生んでしまうので、あまり夢を見ない。

2つ目は、たとえ根治できても、失った腸管が戻ってくるわけではない、から。

手術して短くなってしまった腸管。小腸も短く吸収障害もあり、大腸も半分しかなく便はゆるい。

たとえ根治できて腹痛や発熱や腸管内外の合併症がなくなったとしても、QOLが元通り健常者のようになるわけではないんですよね。

直腸切除や大腸全摘などで人工肛門になった方も同様ですよね。

それに、狭窄がある場合も、狭窄がなくなるわけではありません。

勿論、根治できたらそりゃ嬉しいに決まってますけど、元通りになるわけではないことを忘れてはいけないと思ってます。

たとえ根治しても、ハンディキャップはあり、変わらずダメージを負った身体と付き合っていかなければならないことに変わりはありませんから。

 

根治できたとしても大腸がんのリスクは変わらず高い

ダメージを負いすぎた腸管。破壊と再生を繰り返しすぎた大腸はどうしたって大腸がんになりやすいです。

これは、実はがん細胞というのは誰の身体でも日々生まれているんです。

細胞が新しく自分のコピーを作るとき、しばしば失敗作が作られてしまいます。これががん細胞ですね。この失敗作が増えて大きくなってくると悪性新生物『がん』として発症します。

しかし、ちょいちょい生まれる失敗作は通常、速攻で免疫に殺されているのでがん化することはありません。

けれども、私たちのように破壊が繰り返される身体では再生(新しく細胞を作る)という活動も盛んであり、これが大腸がんになりやすい理由になります。

これは既に受けているダメージによるものなので、たとえクローン病が根治したとしてもリスクは高いんですよね。

 

やっぱり期待はしない

いつになるかわからない、失った腸管は返ってこない、失った機能は戻らない、大腸がんになりやすいことに変わりはない。

こうした懸念がある以上、やはり覚悟は決めておかないといけないなと思っています。

もし、

「治ったぁー!!やったぁー!!もう元通りだぁー!!」

と手放しで喜んでしまったら、

「腸閉塞になってしまった・・・」

「お腹下しやすいの変わらないなぁ・・・」

「せっかくIBD治ったのに大腸がんなった!なんでだよ!!」

と、スコーン!とメンタル落ち込んでしまい、再び絶望を感じてしまうでしょう。

だから私は過度に期待度しない。

治る可能性があるとしてもその先の大腸がんのことは常に考えて備えておく。その上で将来のことより『今』を大事に!

これが『きくらげメソッド』。

 

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