前回、確定診断をするために必要な各種検査のお話をしましたが、忘れてはならない項目に、一番大事な問診があります。
問診のお話の前に少し迂回しますがこれまでのお話についておさらいします。
あらためて読者の皆さまのために伝えたいこと
普通ならクローン病というのどんな病気かお伝えしたあと、診断→治療→内科的治療→外科的治療→維持的治療→日常生活・・・と順を追って説明していくものと思いますが、説明する順を少し変えたのには理由があります。
このブログでは読者となってくださっている幅広い方々に、より深く理解していただきたいと思ったためです。
既に発症しているクローン病患者さんは、同病者はどんななのか?自分との違いはどうだろうか?そうしたことに興味があるかと思います。見聞を拡げる目的ですね。
ですがその他の方々ですと、たとえば『知り合いがクローン病になったって聞いた』ですとか、『もしかして何か大きな病気かも?』、『ネットで自覚症状調べたら色々怖いのでてきた』ですとか、そういうった方々になると思います。
後者の方々の場合、先に知りたいのはやはり『どんな病気であるか』と、『どうやって調べるんだろう?』ですとか、『最悪どういった事態になるのか』かと思ったのです。
特に、『誰々から聞いた話・・・』とかが先にありますと、真っ先に知りたいのはやはり最悪のケースです。
「え?それってどうなっちゃうの?」
怖いと感じたらそれが頭に強く残りますよね。
最悪のケースを知ったあとというのは、今度は逆に、
「いやいや、違うかもしれないし!」
「まだわかんないから!」
「他に可能性あるかもしれないし」
と、最悪ではないほうの可能性を模索するものと思います。
ヒトとはそういう心理かと私は自分を鑑みても思うのです。
読む方それぞれ入り口が違うので、読んでいけば自然と頭に入ってくるようにと考えて、このように説明する順を通常とは変化させました。
順当な説明でしたら専門病院のHPでわかりますからね。そこで並べられた情報では理解しきれなかった場合に読んでいただけたら幸いと思っております。
さて、お話を戻しまして一番大事な『問診』のお話です。
一番大事な問診
前述してきた重症ケースは同じく前述してきた検査でわかります。この検査をするために一番最初にするのが勿論『問診』ですね。
クローン病は難病、その特殊性から問診内容も複雑になります。
直近の健康状態の変化だけでなく、幼少期や学童期の体質や体調の変化、こんなことがあったあんなことがあった、つぶさに聞き取り調査をします。
というのは、前述しました通りクローン病は先天性です。発症こそ後天的ですが発症する因子がある以上、実は発症前から一般の方とは健康状態にかなりの差異があるのです。
子供の頃から疲れやすい、不眠がち、風邪をひきやすい、神経質、下痢や腹痛が多かった、成長期に大きな不調があった、体重が増えない、口内炎はできやすかったか、家族に似通った体質の人はいるか(家族歴)、普段どんな食生活を送っているか、一日のタイムテーブルはどんなか、等々。取りこぼしがないよう徹底的に調べ上げます。
ですから診察時間もとても長くなります。少なくとも初診ならば30分以上、場合によっては一時間を軽く超えることもあります。私は一時間くらいでした。
多くの場合、この徹底的な問診で医師の頭の中ではほぼ『確定』します。ですから初手にして最重要!
問診では隠し事はしないのは勿論のことですが、どんなことでも話してください。『この話は関係ないかも……』と、情報を制限してはいけません。『関係があるかどうか』は医師が判断します。関係の有無は自己判断はしないで、どんなことでも話してください。
そして医師の推測の裏付けと共に、万が一の違う病の可能性を調べあげるために、徹底的な検査をし、本確定すなわち『確定診断』へと至るのです。
次回でひとまず『診断』については締めとなります。
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